The Cove
ザ・コーブ / 2009 : USA
ということで、アカデミーパーティーも終わり、私としてはタラちゃんの作品が助演男優賞のみだったことにはすごく残念な気持ちですが、アバターが主要部門を穫らなかったことには満足。確かに技術はすごいかも知れないけど。ま、単純に私の好みじゃなかっただけ、というだけですね。ただ、タランティーノにはもっと賞をあげても良かったと思う。特にオリジナル脚本は絶対にイングロだと思いますけどね・・・。
さて、ノミネーションリストを見ていた時から懸念していたこの長編ドキュメンタリー。実は、随分前に見てました、これ。だけど、あえて書かなかった。これには色々な理由があります。だけど、winner になってしまったので、良いタイミングとしてちょっと触れてみようと思います。
まず、先に言っておきます。私は「伝統」や「文化」として彼らが訴え続けるイルカ漁には絶対的に反対です。確かに、鯨肉は食べた事はあります。遠い記憶の彼方ですが、経験はある。それに加えて、去年亡くなった祖父は漁師だったんですが、若い頃に捕鯨船に乗っていたことを、お葬式の時に初めて聞いたんです。全然知らなかったのでびっくりしました。まあ、戦後まもない頃で、まだ私の母すら生まれていない頃なのでかなり昔ですが。(私が生まれた頃には、既に小さい漁船に乗る鯛の一本釣りの名手になってましたから・・・)

The Cove 2009
これを見た後の個人的な感想としては、ゲリラ撮影を繰り返した作り手側の彼らの言い分はよく理解できるし、納得できます。もちろん、江戸時代から続く伝統なんて言ってる漁師たちの意見には全くもって賛成はできません。ただし、なぜイルカにそこまでこだわるかという理由が、「イルカは可愛い動物だから」「頭のいい動物だから」という理由はまかり通らないと思う。じゃあ、牛や豚や鶏なんかの家畜はイルカに劣るから殺してもいいのかというような、どうしても偏った極論・感情論になってしまうので、これは意味がないと思う。
あと、見て思ったのは、まるでイルカも同じように扱われているような感じで、合間に築地のマグロの競りの映像を入れたり、編集の仕方には公平性を欠いています。日本人として、ちょっと微妙な感じではあるけれど、どちらの意見もわかるっちゃわかるんです。最初に書いた通り、私はイルカが大好きだし、水族館に入れられていることすらあまり良く思わない。ましてや食べるなんてあり得ないと思うし、そんな経験はこれまでもこれからもないです。ただ、彼らの作品の作り方にはちょっと疑問を感じずにはいられません。ここがとても微妙なラインなんですけどね・・・。
ある小さい島でも、イルカを食べるところはあると聞いた事があります。だけどそれは、他に捕獲できる動物がいないから。彼らは生きるためにそれを行っている。でも、今の日本であえてイルカを食べる必要性は全くない。小学校の給食に出すなんてもってのほかだし、「伝統」「文化」という言い分はもはや通用しないと思います。だけど・・・わかる部分もあるんです。なぜなら、祖父が漁師だったから。田舎の地域、漁業でなりたっている町には組合があります。彼らは、それで給料を得て、家族を養っている。世界中から非難をあびているのはわかっている。日本人として、私も必ず捕鯨については聞かれるので、それについては恥ずかしい思いを何度もしたことがある。でも、ここは、イルカ漁が必要なくてもいいように、小さな町の漁業組合を国が援助するなどの対策が必要なんじゃないかなと思いますし、いつかこの彼らの言うところの「伝統」と「文化」はなくなってほしい。
なんだか書いてることが支離滅裂ですが・・・。この受賞を機に、また日本に対するネガティブなイメージが根付かない事を祈るばかりです。ただ、あのドキュメンタリーは日本人として見て何かを感じてほしいかな、とは思いますね。公開はちょっと難しそうですけど・・・。










Recent comments